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プログラムPROGRAMS

芸術系大学ギャラリー
担当者座談会2
「大学収蔵品の展示活用」

2023.07.08

日時

2023年7月8日(土)14:00-16:00 (開場13:30〜/終了後、雑談会〜16:30)

会場

京都精華大学明窓館4Fラーニングコモンズ

ゲスト

田中真吾(美術作家、成安造形大学【キャンパスが美術館】学芸員)
藤田瑞穂(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAチーフキュレーター/プログラムディレクター)
前川志織(京都芸術大学専任講師)
梶原誠太郎(京都芸術大学芸術館学芸員)

司会進行

伊藤まゆみ(本学特任講師/京都精華大学ギャラリーTerra-Sキュレーター)

主催

伊藤まゆみ(京都精華大学展示コミュニケーションセンター)

定員

30名(要事前予約・先着順)

概要

昨年3月に実施した近隣の芸術系大学のギャラリー担当者をお招きした「芸術系大学ギャラリー担当者座談会」の第二弾。今回は、主に各大学の収蔵品を活用した企画展の取り組みについて、その成果や課題についてご紹介いただいた後、座談会を行います。

企画主旨

2022年2月にギャラリーTerra-Sが開館してから、1年3ヶ月が経ちました。この間、Terra-Sでは、通算26本の展覧会を開催し、約17,000人の方々にご来場いただきました。(2023年5月末時点)

ギャラリーTerra-Sでは年間をとおして、在学生や卒業生、教職員が利用する「申請展」、卒展や木野祭など、大学行事に関わる展示のほか、本学所蔵の収蔵品を活用した展覧会や活躍するアーティストを招いたグループ展などの「企画展」を行っています。

2022年度の企画展は、大学の収蔵作品を現代アーティストの作品とともに現代的な切り口で紹介した「ギャラリーリニューアル記念展『越境―収蔵作品とゲストアーティストがひらく視座』」と国内外で活躍する卒業生及び教員のアーティストを「いきもの」をテーマに紹介した「Seika Artist File#1『ゆらめくいきものたち』」の2本を開催しました。なかでも「越境」展では、多くの関係者の協力を得て、長らく展示をしていなかった収蔵作品の修復やスライド作品のデジタル化を行い、作品をお披露目することができ、多くの反響を得ました。

今後もギャラリーTerra-Sで収蔵作品を活用した企画展実施の可能性を模索するため、他大学の収蔵品を活用した展覧会の取り組みについて調査すべく、昨年3月に実施した近隣の芸術系大学のギャラリー担当者をお招きした「芸術系大学ギャラリー担当者座談会」の第二弾を開催します。今回は、主に各大学の収蔵品を活用した企画展の取り組みについて、その成果や課題についてご紹介いただきます。ギャラリーTerra-Sを含め、各ギャラリーの取り組みをお話しいただいた後、座談会を行います。

各大学の収蔵作品に関わる取り組みや収蔵作品とアーティストのコラボレーションに関心のある方、Terra-Sや各施設の活動にご関心のある方など、ぜひお気軽にご参加ください。

スケジュール

[一部]
14:00-14:30  「ギャラリーTerra-Sのリニューアルオープンについて(仮)」 京都精華大学ギャラリーTerra-S 伊藤まゆみ

[二部]
14:30-14:50  「芸術資源の『創造的』活用のために」 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA 藤田瑞穂氏

14:50-15:10  「『学園美術品』の管理の現状と芸術館のあり方をめぐって(仮)」 京都芸術大学芸術館 前川志織氏、梶原誠太郎氏

15:10-15:30  「京都成安学園収蔵資料の活用について」 成安造形大学【キャンパスが美術館】 田中真吾氏

[三部]
15:30-16:00  座談会 (終了後、16:30まで雑談会)

出演者紹介

田中真吾(美術作家、成安造形大学【キャンパスが美術館】学芸員)
京都精華大学芸術研究科博士前期過程洋画専攻修了。京都精華大学非常勤講師、京都精華大学ギャラリーフロールスタッフなどを経て、2019年より現職。学芸員として働きながら、滋賀を拠点に作家活動を続けている。近年の主な企画に「みちとゆくえ|うつろいのしかた」(2022)、「てんかいするメソッド」(2022)、「PERSPECTIVE SPIRAL」(2020)など。自身の展覧会に「Transitional Stroke」(2022、2kw gallery/滋賀)、「たれそかれ」(2021、A’holic/東京)、「VOCA展2019」(上野の森美術館)など。

藤田瑞穂(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAチーフキュレーター/プログラムディレクター)
大阪大学大学院文学研究科文化表現論専攻比較文学専門分野博士後期過程修了。同時代を生きるアーティストやさまざまな分野の専門家と協働し、領域横断的な展覧会やアートプロジェクトの企画を手がける。近年の主な企画に、フェムケ・ヘレフラーフェン「Corrupted Air|腐敗した空気」(2023)、「うつしのまなざし」(2022)、mamoru「おそらくこれは展示ではない(としたら、何だ?)」(2022)、グスタフソン&ハーポヤ「Becoming—地球に生きるための提案」(2021)、横内賢太郎「誰もに何かが(Something for Everyone)」(2020)、ジョーン・ジョナス「Five Rooms For Kyoto: 1972–2019」(2019–2020)、ジェン・ボー「Dao is in Weeds」(2019)など。編著に『拡張するイメージ――人類学とアートの境界なき探究』(2023、亜紀書房)など。

前川志織(京都芸術大学専任講師)
同志社大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。メナード美術館学芸員、京都工芸繊維大学美術工芸資料館技術補佐員、国際日本文化研究センター特任助教を経て、2022年より現職。専門は日本近代美術史、広告デザイン史、博物館学。編著に『<キャラクター>の大衆文化 伝承・芸能・世界』(KADOKAWA、2021、共著)など。企画展に「里見宗次―フランス・日本・タイのグラフィックス」(2017)、「草の根のアール・ヌーヴォー―明治期の文芸雑誌と図案教育」(2019、いずれも京都工芸繊維大学美術工芸資料館)など。

梶原誠太郎(京都芸術大学芸術館学芸員)
熊本⼤学⼤学院⽂学研究科地域科学専攻修了。その後、熊本県内の歴史⺠俗資料館にて学芸員として勤務。2016年、兵庫県明石市の博物館にて勤務し、「特撮のDNA展ー平成に受け継がれた特撮”匠の夢”ー」(2018)、「「江口寿史イラストレーション展 彼女」~世界の誰にも描けない君の絵を描いている~」(2019)、「開館30周年記念 夏季特別展 美術館に行こう!ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方」(2021)など複数の展覧会を担当。2022年10月より現職。

伊藤まゆみ(本学特任講師/京都精華大学ギャラリーTerra-Sキュレーター)
関西学院大学大学院文学研究科美学芸術学専攻修了。神戸アートビレッジセンター(2005-2014)、トーキョーアーツアンドスペース(2015-2019)を経て2019年4月より現職。2022年2月よりギャラリーTerra-Sキュレーター。近年の主な企画に「ゆらめくいきものたち」(2022)、「越境―収蔵作品とゲストアーティストがひらく視座」(2022)、「流れる景色、さまよう目」(2021、京都精華大学サテライトスペースDemachi)など。

施設紹介

京都芸術大学芸術館
京都芸術大学の所蔵品を中心に、展示・保存・教育普及を行う博物館相当施設。所蔵品には、詩人・宗左近の寄贈による縄文時代の土器や土偶類、考古学者・江上波夫の寄贈によるシルクロード沿道の工芸品類、京都芸術短期大学の元学長・大江直吉の寄贈による浮世絵師・豊原国周の作品群、大江直吉の遺族から寄贈された伏見人形を中心とする郷土人形という四つのコレクションが含まれる。春季・秋季・冬季を中心に、コレクション展や企画展を開催している。

京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
堀川御池にある京都市立芸術大学のサテライトギャラリー。2023年秋、京都駅東部エリアの大学新キャンパス内に移転予定。学芸スタッフによる自主企画として、若手アーティストの支援、国際的に活躍するアーティストの創造と実践に触れる機会の創出、研究に根差した高い専門性を持つプロジェクトなど、多種多様な取り組みを行っている。また、卒業生・教職員・在学生を対象に企画を公募する「申請展」では、大学だからこそ実施可能な実験的な企画や、若手作家による意欲的な企画などが優先して採択されている(2023年度は移転準備のため募集なし)。

成安造形大学【キャンパスが美術館】
「芸術大学のキャンパス=美術館」という発想から生まれた回遊式美術館。キャンパス内に点在する複数のギャラリースペースで様々な展覧会を開催。教育・研究の場および地域交流の場となることをコンセプトに、在学生・教職員・卒業生に発表の機会を提供し、合わせて国内外で活躍するアーティストを招聘した企画展を開催するなど、幅広く表現活動を紹介している。さらに、滋賀ゆかりの企画展示を積極的に行うことで、芸術を通した地域の魅力発信にも努めている。

京都精華大学ギャラリーTerra-S
2022年2月に開館した京都精華大学が運営するギャラリー。大学が主催する企画展、在学生や卒業生、教職員自身がディレクターとなって自らの学修成果・研究成果を発表する申請展、本学所蔵の収蔵品を活用する展覧会などを開催し、学内のみならず広く社会へと発信している。また、ギャラリー内あるいはすぐ外に隣接するアクティビティコモンズ等を用いて、ワークショップや講座などの展覧会と連動したイベントや、展示に関するラーニングプログラムも展開している。

参加申込フォーム

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※本イベントは、2023年度京都精華大学個人研究奨励費研究課題「ギャラリーTerra-Sの運営及び大学ギャラリー間のネットワーク構築のための調査〜主に収蔵品活用事例を中心に〜」の一貫として開催します。