展覧会Exhibitions
メキシコ・ウィチョルの人々の生活:伝統的生活と現代との交錯
1999.05.03 - 1999.05.08
- 開場時間
- 10:30〜18:30(最終日17:00)
- 休館日
- 会期中無休
- 入場
- 無料
- 会場
- 京都精華大学ギャラリーフロール
- 主催
- 藤見道隆写真展実行委員会 (代表:山田富秋)
- ディレクター
- 山田富秋(京都精華大学人文学部助教授)
概要
この展覧会は、中央メキシコ西部で独自の伝統的な生活を営むウィチョル(Huichol)・インディアンの現在を、彼らと生活を共にしながら撮影された写真約40点で紹介するものです。
部外者はなかなか見ることの出来ない宗教儀礼の場面や、伝統の中にも現代の産業社会が浸透している現実など、写真家が生活者としての視点で捉えた貴重なシーンの数々は、大変興味深いものです。
ディレクターより
今回新進気鋭の若手写真家である藤見道隆さんの写真展をギャラリーフロールで開催することができ、大きな喜びを感じます。
さて、中央メキシコの西部に生活するウィチョル(Huichol)・インディアンは、メキシコの先住民であり、コミュニティの精神的指導者であるシャーマンを中心とした伝統的な宗教的生活を営んでいることで有名です。特に70年代の若者文化に大きな影響を与えたカルロス・カスタネダの人類学的フィールドワークは、ウィチョルの人々をモデルとしたとも言われています。カスタネダがシャーマンに弟子入りして体験したように、彼らはペヨーテという幻覚作用のあるサボテンを宗教儀礼に使用し、独自の芸術的な宇宙観(コスモロジー)を表現しています。 藤見さんは、1990年に3週間彼らの村で過ごし、貴重な宗教儀礼にも参加し「日がくれた頃に中くらいのペヨーテを3つ食べました。味は砂混じりの夏ミカンを食べたような感じでした。そのあと気分が高揚し脳神経が発達し身体中、力がみなぎっていました」という体験を報告しています。 しかし、このような伝統的生活にも産業社会の影響が浸透し、大きな変化を生活にもたらしています。藤見さんはウィチョルの村をつぎのように描写しています。「彼らの村は、山のふもとで空気が乾燥している所でした。平坦な所にわらぶき屋根の家が4、5軒で、そのような場所が山のあちこちに点在していました。村の生活は質素で生活用品が不足していました」。 今回藤見さんの生活者としての視点から、ウイチョルの人々の伝統と現在とが交差する場面を多角的にご覧いただきたいと思います。 |
京都精華大学人文学部助教授 山田富秋(社会学)
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藤見道隆氏略歴
生年月日 1986年 1991年 1993年 |
1965年4月3日 埼玉県出身 東京写真専門学校写真科卒業 スクールオブビジュアルアーツ大学(ニューヨーク)写真科卒業 (学費全額免除) スクールオブビジュアルアーツ大学院(ニューヨーク)写真科卒業 |
展覧会
個 展
1991年 1992年 1992年 1993年 1993年 1996年 1997年 1999年 |
SVAギャラリー「サイレントノイズ」NYC OK Harrisギャラリー「ネイキットサン」NYC ニューヨーク市立図書館 「サイレントノイズ」NYC フェリシモアートスペース 「アフターイメージ」NYC Tribeca148ギャラリー 「アルケミー」NYC パストレイズフォトギャラリー 「サイレントノイズ」横浜 パストレイズフォトギャラリー 「-ness」横浜 パストレイズフォトギャラリー 「大陸」横浜 |
グループ展
1992年 1992年 1993年 1993年 1999年 |
さくらラウンジ J.F.Kエアポート ニューヨーク市立図書館 「Recent Acquisition」NYC ワールドトレードセンター NYC CBGB313ギャラリー 「Disposabl Generation」NYC ギャラリー那由他 「The Exhibit of Collection」 |
記録
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隠れた弟 (C)Michitaka Fujimi |
キッチン (C)Michitaka Fujimi |
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