植物は静止しているように見えても常に揺らいでいます。
揺らぎ、柔軟に形を変え、様々な環境で生き抜き、1つとして同じ形がない植物。私たちは「いけばな」を通して植物と向き合うことで自然の不思議さと力強さ、造形の繊細さやダイナミズムに驚き、心を揺さぶられてきました。目先の効率や成果が重視される世界で、私たちはもっと目に見えない揺らぎを敏感に感じ取り、日々を心豊かに柔軟に生きていく必要があると気付かされます。

美しい自然の造形を人の手と技を通してさらに美しく見せるために、私たちは日頃から鍛錬を重ねています。COVID-19の影響で活動が思うようにできない間も、自分たちにできることを考え行動を起こし、休むことなく展覧会を開いてきました。

昨年度の展示で好評であった大きなウィンドウを使った外の景色と一体となったインスタレーションを、今年はさらに発展させたいと思います。多くの方に私たちの作品を見ていただき、小さな揺らぎ（さゆらぎ）を心に感じ取ってもらいたいと思います。

京都精華大学 嵯峨御流華道同好会一同