展覧会Exhibitions
企画展「新井淳一の布 / 伝統と創生」
2013.12.10 - 2014.01.16
- 開場時間
- 11:00~18:00(入館は17:45まで)
- 休館日
- 日曜日・祝日(ただし12月23日は開館)、2013年12月25日(水)~2014年1月5日(日)
- 入館料
- 無料
- 会場
- 京都精華大学ギャラリーフロール
- 主催
- 京都精華大学
概要
新井淳一[1932- ]は、自由な発想で先鋭的な「まだ見ぬ布」を次々と生み出してきた稀代のテキスタイル・プランナーです。未来を見据える布づくりには伝統的な手仕事への愛情と、革新的な科学技術への夢が注がれています。
新井淳一は群馬県桐生市に生まれました。学生時代は文学や演劇に親しみ、高校卒業と同時に家業である織物業に従事します。従来の布の製作にとどまらず、早くから新しい布の創作を始めました。天然素材を多用し、素材本来の性質を最大限に引き出した布、コンピュータを駆使して複雑な模様を描き出したジャカードの布、透明フィルムに金属を蒸着させた金銀糸で織った超軽量の布、さらにその布の金属部分を薬品で部分的に溶かし、透明と反射を共存させた布。新井の既成の枠にとらわれない布づくりは常に見る者を驚かせてきました。 1970年代から1990年代には、三宅一生や川久保玲ら世界的なファッションデザイナーとの協働により、さらに制作の幅を広げています。その独創的な布は世界中から注目を集め、2011年には英国王立芸術大学院より名誉博士号を授けられました。
本展覧会は新井淳一の約60年にわたる布づくりを代表作約50点により紹介するものです。布によるダイナミックなインスタレーションに加え、新井の創造にインスピレーションを与えたさまざまな民族衣装を併せて展示いたします。染織をはじめ伝統工芸の輝く歴史を持つ京都の地において、一枚の布に込められたものづくりへの想いを感じていただきながら、「布の空間」をご堪能ください。
作家情報
新井 淳一
- 1932年
- 群馬県山田郡境野村(現桐生市)生まれ
- 1960年
- 第1回化学繊維グランドフェアで通商産業大臣賞を受賞
- 1983年
- 第1回毎日ファッション大賞特別賞を受賞
- 1984年
- テキスタイルショップ「NUNO(布)」を開店、AXIS ビル、東京
「布空間・布人間 新井淳一作品展」、佐賀町エキジビット・スペース、東京 - 1987年
- 英国王室芸術協会よりオノラリー・ロイヤル・デザイナーズ・フォー・インダストリー(Hon. R.D.I.)の称号を授与される
- 2003年
- ロンドン・インスティテュート(現・ロンドン芸術大学)より名誉博士号を授与される
「新井淳一 布展―透明と反射―」、高崎市美術館 - 2005年
- 「新井淳一 進化する布」、群馬県立近代美術館
- 2009年
- 「Innovative Cloths―Junichi Arai」、香港理工大学美術館
- 2010年
- 「Metallic Sound」、ボニントン・ギャラリー、ノッティンガム
「新井淳一の布―50 年の軌跡」、清華大学美術学院、北京 - 2011年
- 英国王立芸術大学院(Royal College of Art)より名誉博士号を授与される
主なパブリックコレクション:
・ ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館(ロンドン)
・ ニューヨーク近代美術館(ニューヨーク)
・ メトロポリタン美術館(ニューヨーク)
出品作品
《パフ》1979
ポリエステル、ウール
86×660cm
《布目柄》1981-84
ウール、アクリル
88×480cm
《輝石》1989
ナイロン、アルミニウム(スリットヤーン)
127×1,390cm
《氷晶》1991
ポリエステル、アルミニウム(スリットヤーン)
85×342cm
《万華鏡Ⅰ》1992
ポリエステル、アルミニウム(スリットヤーン)
101×103cm
《万華鏡Ⅱ》1992
ポリエステル、アルミニウム(スリットヤーン)
99×103cm
記録
・京都新聞(夕刊 美術館・博物館欄 ピックアップ)「独自の布制作 実験的大作も 新井淳一の作品展」2014.01.10
・情報誌Leaf 2月号 イベント&インフォメーション欄 「新井淳一の布 伝統と創生」 2013.12.25発刊
・seika-sekaiブログ「テキスタイルプランナー・新井淳一さんの布たち」2013.12.23
・朝日新聞(夕刊 展覧会 催し欄)「新井淳一の布 伝統と創生」2013.12.18