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展覧会Exhibitions

LIFE with ART ~受けとめ、そして、渡す人~

2010.09.24 - 2010.10.23

開場時間
10:30~18:30
休館日
日曜日(但し、9/26(日)は開館)
入場
無料
会場
京都精華大ギャラリーフロール(全館)
主催
京都精華大学、キングストン大学(ロンドン)
助成
公益財団法人セゾン文化財団
企画・実施
介入の芸術共同研究プロジェクト、京都精華大学情報館
特別助成
PMI2(The Prime Minister's Initiative for International Education)
協力
東京都写真美術館、The Stanley Picker Gallery、 Live Art Development Agency London、elf エルフ

概要

他者と出会うことで自己に抵抗し
他者に開くことで世界を受けとめる
未だ知り得ぬ欲求に耳を澄まし
未だ実現し得ぬ社会へ伝言を渡す人
不可避に見える制度や制約の渦中に
あえて身を置く芸術の実践
新しい美意識や価値観の
その気付きは限られた場所ではなく日常と共にある
いま、ここに、存在するかけがえのない表現

「LIFE with ART─受けとめ、そして、渡す人─」展は、個人と集団の記憶の交錯に関してのさまざまな様相に焦点をあてる展覧会であり、2008年から2010年の二年間にわたり、キングストン大学(ロンドン)と京都精華大学(京都)を中心に、芸術や人文学に携わるさまざまな人々が領域を横断して展開する、共同研究プロジェクトの一つです。

出展作家・作品

1. ダムタイプ
ダムタイプ1984年に京都市立芸術大学の学生を中心に結成されたアーティストグループ。建築、美術、デザイン、音楽、ダンスなど異なる表現手段を持つ様々なアーティストが参加しコラボレーションによる芸術表現の可能性を模索する。現在も京都に拠点を構えながら、国内外でパフォーマンス公演やインスタレーション展示を中心とした活動を行っている。
出展作品:「LOVE/SEX/DEATH/MONEY/LIFE」(1994)
2. 古橋悌二
古橋悌二ダムタイプの中心的メンバーの一人。古橋のソロプロジェクトである『LOVERS』は、10m角の空間の四つの壁に、水平回転する7台のプロジェクターによって投影された、重なり合い、すれ違う裸の男女の映像によって、「愛は情報に還元できるか?」と現代の情報化社会における愛の可能性を問いかけた、静謐で美しい作品。アートが現代の「微量元素」となりうるかどうかを投げかける。会場では参考展示として資料映像を上映。
参考展示:「LOVERS」(1994)
3. 高嶺格
高嶺格1968年鹿児島県生まれ。京都市立芸術大学工芸科漆工専攻卒業、岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー(IAMAS)卒業。1990年代初頭よりパフォーマンス活動を行い、ダムタイプの作品にも参加。現在はインスタレーションや映像、写真、パフォーマンス等、多彩なアプローチのもと作品制作を行う。自身の身体や経験を基軸にしつつ、民族や性、自己と他者など様々な問題と関わる中、新たな関係性や未来を切り開いていくプロセスが作品として表される。舞台作品の制作・演出、コラボレーションも多数手がける。
出展作品:「Baby insa-dong」(2004) 「マンガンナイトクルーズ」(2010)
4. ハスラー・アキラ/張由紀夫
ハスラー・アキラ/張由紀夫京都市立芸術大学大学院絵画研究科修了。エイズ予防財団流動研究員。1993年よりHIV/エイズをめぐる活動に入る。2000年より、 ハスラー・アキラ名義で、国内外の展覧会に出品。2003年よりRainbow Ringのスタッフ、2004年よりLivingTogether計画のメンバーとして主に首都圏のHIV/AIDSの対策に関わる。街の人々とNPOとのあいだに、音楽やアートを用いた橋を架けることを念頭にさまざまなプログラムを手がけている。
出展作品:「Coming Out Table」(2008)生島嗣(ぷれいす東京)、潟見陽、 ハスラー・アキラ 「Pandemic」(2010)
5. ブブ・ド・ラ・マドレーヌ+山田創平
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ+山田創平ブブ+山田はアーティストと都市社会学者のユニット。水都大阪2009、BEPPU PROJECT 2010などで作品を発表してきた。今回、2012年に完成予定の作品『水図 I』の制作過程を公開する。
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ:京都市立芸術大学卒。ダムタイプのパフォーマンス『S/N』(1994)に出演後、国内外で活動を展開。また性的健康に関する市民活動にも関わってきた。
山田創平:名古屋大学大学院修了。文学博士。現在は京都精華大学人文学部教員。エイズ予防の民間団体≪MASH大阪≫副代表。アーティストとの協働も多い。
出展作品:「水図 I」(2010)映像制作:松浦莞二(スタジオkk)機材協力:elf エルフ
6. 佐藤知久(京都文教大学)、竹田恵子(お茶の水女子大学)、
泊博雅(成安造形大学)、ウィム・ランシン(文化研究者)
佐藤知久(京都文教大学)、竹田恵子(お茶の水女子大学)、泊博雅(成安造形大学)、ウィム・ランシン(文化研究者)『S/N』と「90年代京都」をフィールドとした、アートと社会に関する事例研究を行う。当時に関する証言の提示と資料の収集を通じて、〈作品がどのような社会的・文化的環境の中から生まれ、個々人の生に対してどのような意味を与えてきたか〉に着目する。作品へと至り、作品から流れ出す日常的な空間や時間、そして人間関係とは一体何か。どのような都市が創造性を生みだし、何が現在の我々に欠けているのかについて考察をする。
インタビュー映像、関連資料、関連作品:S/Nと90年代京都「S/Nと90年代京都」にまつわるオーラル・ヒストリー

関連イベント

「介入の芸術、現在(いま)─ロンドン&京都」展
「介入の芸術、現在(いま)─ロンドン&京都」展9月24日(金)~10月23日(土)
京都精華大学ギャラリーフロール常設展示室
詳しくは http://johokan.kyoto-seika.ac.jp/modules/contents/index.php?content_id=388