私たち京都精華大学写真同好会は、写真というひとつの分野を突き詰め学んでいるわけではなく、写真を軸に何がしたいか部員一人一人が探し出し、自らの楽しみを見つけられるよう活動しています。そのためそれぞれの個性がより写真に出ていると思います。
ここにある写真展は写真同好会の活動の一環として、ご覧いただいた皆さんに私たちを知ってもらいたい一心で展示させて頂きました
展示の方では「夢うつつ」というテーマから、私たちなりに思い浮かべた世界を表現しています。
私たちは普段写真表現に関わる中で「明確で伝わりやすい、見る人を意識したテーマを考え作品を作る」ことを意識しているのですが、今回の写真展では「不確かで漠然としたテーマをそれぞれの解釈で考える」ことをコンセプトに撮り続け完成させました。
撮影者だけがそれぞれの解釈でテーマを表現・考えるのではなく、作品を見る人も考えられるような写真展を目指し、あえてこのようなテーマを打ち出してみました。
ですが、私たちが思い思いに浮かべた夢は、鑑賞者に知ってもらうことはさほど重要ではないのです。
鑑賞者それぞれが、この写真展を見て感じる世界を空想して戴ければ幸いです。

（本展ディレクター　川端星仕）