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展覧会Exhibitions
土井彩華展
2002.09.19 - 2002.09.29
- 開場時間
- 10:30〜18:30
- 休館日
- 水曜日
- 入場
- 無料
- 会場
- 京都精華大学ギャラリーフロール1F
- 主催
- 山田富秋(京都精華大学人文学部教員)
概要
本展は、数種の油煙墨と松煙墨を本画箋の上にのせ、”塗る”のではなく、あく までも”書く”ことの延長上に抽象の世界を展開し、所謂、水墨画のイメージを刷新するものである。
氏は、愛知教育大学書道科を卒業し、それまでたずさわってきた書道の世界から、独学で墨を使った抽象画を描きはじめ、十数年になる。
近作を中心に、大小とりまぜた二十余点を展示。
『雨の精』と私
今年七歳になる娘が、幼稚園に通う頃、創作する私の傍でつぶやいたことがある。
「ああ、いろみずあそびね。」
端から見れば、私の創作風景はそんな『お気楽』ムード漂うほのぼのとしたものかもしれない。創作の半分以上をその日の湿度、気温、風の有無等という物理的要因にまかせ、その上、墨や紙の力に助けられ、また、ある時は裏切られながら作っているのだから。
墨と出会って三十余年になるが、抽象的なものを創るようになってからは十数年。
そのあいだ私は、見えないものをタブローに表現してきた。その行為は、はなはだ不遜なことかもしれないが、感覚としてのみ感じるものをあえて、見えるかたちにしたいというわがままな思いにかられてのことである。
今回の作品『雨の精』でも、私は降る雨を描きたかったのではなく、雨に宿る「精」を水墨で具現してみたかったのである。